動機
Interfaceという雑誌があって、興味のある特集があるときに購入する。2019年3月号は、量子コンピューターの特集で、その中で紹介されていた実験。Double-slitの実験はあまりにも有名なので、いまさらという感じもするが、”知っている”と”自分の手でやってみる”との差は大きい。だからやってみることにしました。
材料と方法
動画にまとめてYoutubeにアップロードしたので、そちらを観てください。
感想と今後
緑のレーザーポインターでやったら縞模様の間隔が赤色レーザーとは異なるか?を調べる。
最初はすぐ手元にあった0.7 mmの芯(2Bが私の標準)でやってみたのだが、うまく縞模様が見えなかった。上記の雑誌では0.2 mmが使われているが、さすがに手元にない。あきらめそうになったところで0.5 mmのものを見つけて試したらうまく縞が見えた。その時の感動といったら!
今回の実験では芯が光の通り道を二つに分ける役割をしているので、太さは重要な要素であることがわかる。髪の毛は0.1 mm弱なので、今度太めの髪の毛が抜けるか、落ちているかしたら試してみる(かもしれない)。
スクリーン上の点が左右に広がってきれいな縞模様を作る様は感動的である。芯の位置の微妙な位置が縞模様の様子を大きく変えるのが楽しい。
偏光板があるともう一つオモシロイことができる。光路に入れた偏光版を、縞がよく見える角度から90度回転させるとスクリーン上のスポットはずいぶん暗くなる。ってことは、手持ちのレーザーポインターから出ている光の大部分は、ある偏光面に乗っているっていうことです。
Richard Feynmanが書いたQEDという本を大学院生になったばかりのころに読んだ。光の性質に関する本なのだが、そういうものだと頭ごなしに教わったり勝手に思ったりしていたことの説明がなされていて非常に興味深く、何度も読んだ。さすがにボロボロになってしまったので、今は手元にないが、処分する前にとった表紙のスキャンが残っていた。
光はなぜ直進するか。入射角と反射角はなぜ等しいか。屈折はなぜ起こるのか。光子の量子的性質(時計の針の向きのたとえやベクトル)を用いてこれらを説明することで、光子の量子的性質を理解させるという、一周回ってつながります法式でFeynmanさんらしく説明している。本は表紙こそ違いますが、電子書籍も含めまだ手に入ります。興味のある人は読んでみてください。(原書を強く勧めます)